皆さんは、株式投資についての経験はどのくらいあるでしょうか。
今では日本株に限らず世界中の国の株式投資がインターネットで簡単にできるようになりました。
株式投資は何年も実際に経験していて、株式投資のリスクについても十分な理解と経験がある方なら株式投資のリスクについてはよくご存知かと思います。
しかしそういった方も含めてはじめて中国株投資をされる場合、少しだけ注意すべきことがいくつかあります。
これらについて十分に理解し、知識として身につけておくことでリスクを回避しながら長期に投資を行っていくことが可能になります。
では、どのようなことに注意する必要があるのでしょうか。
中国株投資を行うにあたっての注意点
変動幅が大きい
中国株は日本株に比べて時価総額が小さな会社が多く、そのぶん変動幅が大きいので注意が必要です。
中国共産党の経済的な施策やニュースなどがあると大きく動きますし、何も表に出てきていない時に突然大きく動くこともあります。
同じ大型株でも日本と比べると全体的に値動きが激しいため、ギャンブルにならないよう注意する必要があります。
ストップ高やストップ安がない
こちらもとても注意する必要があるのですが、値動きが激しいうえにストップ高やストップ安といった値幅制限が中国株投資のメインとなる香港証券取引所にはありません。
ゆえに小型のの個別銘柄に投資すると、1日に数百パーセントの値動きが発生することも珍しくありません。
さらに、香港証券取引所には市場全体の変動を制限するサーキットブレーカーも採用していませんので、大きな市場ショックが起きた時には大変なリスクをともないますので注意が必要です。
日本とは株主に対する姿勢や感覚が少し違う
会長や社長などの大株主が自社株式を大量に売ったりする会社も多いですので、そのような時の株価変動を考慮したうえでの投資計画が必要になります。
コーポレートガバナンスが未成熟な企業もある
中国の企業では上場企業でも、コンプライアンスを守る意識が低かったりしますので、会計の不正や役員の不正というのがちょくちょく見られます。
空売り業者の仕掛けにあう可能性
比較的優良な企業に対しても空売りを仕掛けて企業の会計不正などを指摘してくることがあります。
企業が不正をせずきちんと会計報告をしているにもかかわらずこのような指摘を受けることがありますので、それが証明されれば株価は下がらないケースや元通りになるケースがありますが、そのようなケースでも半年から場合によっては数年間株式売買停止になることもあります。
また、本当に不正していた場合は株価は超大暴落を起こすか、指摘されて突然売買停止になり、そのまま上場廃止になってしまうこともあります。
個人的にはこのリスクが最も注意すべきだと思います。
リスクはあるが大きくリターンが得られる可能性も
以上のようなことに注意しなければなりませんし、注意しても防げない要素もありますが、それを考慮しても、中国には今後大きく成長していく可能性が高い企業が多く魅力的な市場です。
私たちができることは、長期的なビジョンと誠実さを持った経営者がトップを務めている企業を選ぶということです。
また、いくら魅力的に見えても、世界的に類をみないほど高い営業利益率を計上している会社や、やたらと本業以外で多くの利益を得ている会社、役員や大株主が自社株の売買を繰り返しているような会社の株には手を出さないことです。
中国の経済成長と国際化にともなってだいぶそのような会社は減ってきていますが、引き続き注意は必要です。
どんな投資でもビジネスでも、リスクを0にすることは不可能です。
通常よりも資産を分散させるなど、リスクをできるだけ回避して長期に投資できるよう計画しましょう。